オンラインカジノ利用で通報される時代に起きている静かな変化
ある日突然、警察から電話が来たらどうだろう。
「オンラインカジノを利用していましたか?」と聞かれたとしたら。
そんな場面を想像しただけで、背筋がゾッとする。
だが今、それが現実になりつつある。
誰かが通報し、誰かが調べる。
自宅でこっそり遊んでいたつもりのオンカジが、思いがけない形で“公”の問題になることがあるのだ。
最近、SNSや掲示板を見ていても「通報した」「通報された」というやり取りをよく見かけるようになった。
冗談やイタズラで済ませるには、空気がやや重すぎる。
それだけ、この問題に敏感になっている人が増えているということだ。
かつては趣味の範囲だったものが、今では社会的な“地雷”に変わりつつある。
通報のきっかけは“恨み”と“正義感”
誰かがオンラインカジノを利用し、それを見た第三者が、警察や関連機関に通報する。
きっかけはさまざまだ。
金銭トラブルからの逆恨み、別れた恋人への復讐、あるいは純粋な正義感。
いずれにしても、匿名でできてしまう通報は、今や誰にでも手が届く“武器”のようなものになっている。
面白半分で通報された人が、実際に事情聴取を受けたケースもある。
もちろんすべてが立件されるわけではないが、記録は残るし、精神的にはこたえる。
しかも、周囲に「警察に呼ばれた」と知られれば、本人の社会的な信頼にも傷がつく。
怖いのは、通報者が「ちょっとした報復」のつもりでも、受ける側にとっては人生が変わるレベルの問題になり得ることだ。
オンカジ利用はグレーな行為ではあるが、通報されるとその先は誰にも予測できない。
冗談で済む時代では、もうなくなったということだ。
利用者の意識も変わり始めている
数年前までは、「バレるわけがない」「海外サイトだから問題ない」といった楽観ムードがオンカジ界隈にはあった。
だが最近は、配信者の逮捕やSNSでの告発、匿名掲示板での“晒し”などをきっかけに、徐々に空気が変わってきている。
実際、使っていたカジノ名や入出金履歴を記録されたまま、恨みを買って通報される事例も出てきている。
特に仮想通貨を利用していたとしても、ウォレットの流れから足がつくリスクがあることを、今では多くのユーザーが理解し始めている。
誰にも迷惑をかけていないつもりでも、“倫理的に許せない”と思う人間はいる。
通報はその感情の発露でもある。
つまり、法よりも“他人の目”のほうが怖い時代がやってきたともいえる。
少し前なら隠せていたものが、今では可視化され、記録され、簡単に告発の対象になる。
「知らなかった」はもう通用しない
オンラインカジノが完全に違法だと断定されたわけではない。
オンラインカジノ入金不要ボーナスや無料版の利用は実際のお金を入金していなければかろうじて違法ではない。
入金してお金を賭ける行為は違法となる。
だが、“知らなかった”では通らない時代に入っているのは間違いない。
誰が見ていて、誰が記録を残しているか分からない。
たとえ一度の利用でも、スクリーンショット一枚で証拠になる。
そんな現実に、もはや目を背けてはいけない。
通報があると、警察は調査せざるを得ない。
たとえ不起訴や注意で終わっても、「呼び出された」「家に来た」という事実は消せない。
家族や職場に知られたくない情報が、通報によって浮かび上がることは少なくない。
オンカジが原因で離婚や職場の信用失墜に繋がったという話も、実際に存在している。
結局、オンカジ利用に関して「黙っていれば大丈夫」という考え方そのものが、時代遅れになりつつある。
通報されてから後悔するくらいなら、最初から慎重になるほうが、精神的にも金銭的にもずっと安全だ。
表に出るリスクがある以上、“遊び”のつもりでは済まされないことを、誰もが忘れてはいけない。